血液浄化療法
血液浄化療法Blood purification therapy
血液浄化療法とは
血液浄化療法とは、血液中から病気の原因となる因子である、LDL・悪玉コレステロールや中性脂肪などを透析・ろ過・吸着・分離などの方法により除去し浄化された血液を再び体内に戻して健康状態の改善を図る治療法です。
血液浄化療法には様々な種類があり、当クリニックでは「LDLアフェレーシス治療」(LDL吸着療法)を行っております。
LDLアフェレーシス治療とは
一般的には動脈硬化を引き起こす原因には、高血圧、糖尿病、喫煙や肥満などがありますが、最も大きな原因の一つがLDLコレステロールです。コレステロールには“善玉”と“悪玉”があります。動脈硬化を進展させるのが悪玉コレステロール、つまりLDLというリポ蛋白に乗っているコレステロールです。
LDLアフェレーシス治療とは、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を血液中から取り除き、更に血液の粘りも改善することにより、血管を広げ血液の流れを改善します。
血漿吸吸着療法(リポソーバーLA-15)
「リポソーバーLA-15」とは、血漿中のLDLコレステロールを選択的に吸着、除去する吸着型血液浄化器です。
血漿吸吸着療法とは、血液を体内から体外へ出し、血球成分と血漿成分を分離したのち、血漿成分に含まれるプラスに荷電した悪玉コレステロール(LDL)コレステロールを、マイナスに荷電したビーズ(デキストラン硫酸)に吸着させることで取り除いて、体内に戻す治療法です。
期待できる効果と注意点
LDLアフェレーシス治療で期待できる効果
- 悪玉コレステロールを除去することで、動脈硬化の予防効果。
- 治療においてフィブリノーゲンも低下させる為、微小循環の改善による下肢の血流改善の効果。
LDLアフェレーシス治療による注意点
- 一度の治療でも効果は得られますが、治療を繰り返すことにより血液の粘土を低下(サラサラに)させ、動脈壁へのこびりつきを防ぐため、生活習慣病などの慢性疾患に対しては定期的な浄化をお勧めいたします。
- 血管が細すぎる場合や全身状態が思わしく無い場合には治療をお断りする場合がございます。必ず医師の診察の下、医師の判断により治療開始となります。
- 医師の判断に応じて血液検査、レントゲン、心電図などの検査が必要になる場合がございます。(別途費用が掛かります)
血液浄化療法の様子
血液浄化装置と血液浄化の様子
個室は2室あります
血液浄化療法 LDLアフェレーシス治療の流れFlow
カウンセリング
問診票をご記入いただき、それを元に医師がカウンセリングをさせていただきます。
主治医が治療に対して継続困難(アレルギー・血圧低下等)と判断されたときは中止します。(料金は通常料頂きます)
施術
LDL療法は、血液を体内から体外へ出して治療を行いますので、自己静脈に脱血側と返血側の2本穿刺を行います。血流は個々の血管径によりますが、通常60~100ml/minと脱血できます。まれに血管内腔が狭く脱血が取れない場合は動脈に穿刺を行う事があります。
・治療時間:2時間半~4時間
・処理量:2.5~3.5L
・注意点:アレルギー・血圧低下
結果
LDLアフェレーシス治療の前後に採血を行います。LDLアフェレーシス治療によりどれくらい改善したのかを見ていただけます。血液検査の結果は3日程度でお知らせできます。
・血液項目:総コレストロール、LDL、中性脂肪
血液浄化療法のよくあるご質問FAQ
脱血(血流量)した血液の25%前後が処理量となります。
血流量100ml/min×0.25=25mlである為、処理量2.5Lの場合は2500ml÷25ml/min=100分となります。
血流量70ml/min×0.25=17.5mlである為、処理量2.5Lの場合は2500ml÷17.5ml/min=143分となります。
穿刺する際の痛みはありますが、穿刺痛軽減の為に治療30分前には局所麻酔剤を塗布します。
治療中は消化器症状の訴えが生じるため、治療前には軽めのお食事にしてください。
問診の際に、内服している薬を教えてください。医師が判断されます。
ACE:アンジオテンシン変換酵素阻害薬(レニベース・ロンゲス・タナトリル等)
高血圧や腎炎の治療に用いられるACE阻害薬との併用により、血圧低下や浮腫を発症する危険があるため、LDLアフェレーシスの前にはACE阻害薬の内服を中止して頂くのが原則となります。
高度な技術と手間をLDLアフェレーシス療法は効果が期待されるのにもかかわらず、現在保険適用となる疾患は限られております。より健康に生きる為の予防として保険の枠組みにとらわれることなく、新たな医療の形として提供させて頂いております。
治療内容をご理解頂いた上で、保険適用外でご提供させて頂きます。
通訳が必要な場合は、お申し込みの際にご連絡ください。